【オリジナルを作りたい方へ】3Dプリント出力の制作代行サービスの流れと費用について

3Dプリント出力の制作代行サービスの流れ

これまでは工業分野などの試作段階で使われる事の多かった3Dプリンターですが、本体のコストダウンや廉価版モデルが次々と販売され、最近は一般層にも浸透しています。

「3Dプリンターで○○が作れる!」とセンセーショナルな見出しを飾る事も多く、

「思い描いた物が自由自在に作れるのでは?」

と、本体購入を検討されている方も多い事でしょう。

ですがその性能面はピンキリで、さらに一言で3Dプリンターと言っても用途や製造物のサイズ、さらには使用する素材によって無数の種類があります。

 その為自分で本体を購入する場合、それなりの金額の初期投資とどの素材がどの様な用途に向いているのか、またどの様なものが作れるのかを把握することが必要です。

また3Dプリンターや元となる3Dデータ、つまりCADについてもある程度の知識が必要となります。

3Dプリンターで作りたいものはあるけど、本体を購入するのはちょっと…、と二の足を踏む方が多いのも、調べれば調べる程、実は製造までに手間のかかる3Dプリンターの実情を知るからではないでしょうか。

格安3Dプリント出力サービスとは?

そこでおすすめな方法が、「3Dプリント出力サービス」 です。

3Dプリント出力サービスとは、3Dプリンターを持つ企業に製造を行ってもらうサービスの事を言います。

現在DMMやRICOHなどの有名企業から、個人事業主として取り組むフリーランスまで様々な依頼先が選択可能です。

一般的な製造までの流れとしては、

  1. 3Dデータを準備する
  2. 出力サービス会社に3Dデータを渡す
  3. 打ち合わせを行い、細部を詰める(※データに不備がある場合など修正が必要)
  4. 値段を確認して注文
  5. 数日から数週間で造形物が手元に届く

となります。

造形代行を利用するケースとしては、新製品の試作品を依頼したい企業や、フィギュアや模型など細部まで拘って制作したい個人、となることが多い様です。

そして こうした製造代行サービスは、各社の所有する機械とスタッフの知識量で出来上がりに大きな差が生まれます。

その為高級な機械と優秀なスタッフを多数抱える大手企業は、製品が高品質である一方でかなり高額になる傾向にあり、満足の行くまで試作が行えないケースに陥りがちです。

 また、一品物の製造をお願いしたい個人の場合でも小ロット品はさらに割高になるので、値段を見て驚いた、という声をよく聞きます。

それでは安く製作したいので料金の安い業者や個人事業主に依頼、となるとクオリティが満足いくものでは無くなるケースが多いです。

せっかく依頼したものの、思い描いた製造物とは似ても似つかないものが出来てしまった、とこちらも不満の残る結果になる事が懸念されます。

 現状の製造代行サービスは、価格と製品クオリティのどちらかを犠牲にする必要が出てくる傾向にあります。

そこでご紹介したいサービスが、「格安3Dプリント出力サービス」です。

国内最安値を謳う同社は、クオリティはそのままで大手既存サービスの約半額という低価格で3Dプリント出力が可能となっています。

さらに事前に制作する必要のある3Dデータの作成やデザインを含めて見積もりを取る事も可能です。

全く3Dデータの知識が無くても、簡単な見取り図と打ち合わせでアイデアを立体化することも可能となっています。

それらを総合して判断すると、格安3Dプリント出力サービスは面倒な事前準備もなく「自分が思い描いた物が安価で自由自在に作れる」を地で行くサービスであると言えます。

3Dプリント出力サービスで対応可能な素材とは?

そもそも3Dプリンターが形を作る手法としては

  • 槽に溜まった液体樹脂にレーザーを当てた部分のみを硬化させる(光造形)
  • 熱溶解させた樹脂やシリコンをノズルから噴出させて積み重ねる(熱溶解積層方式)
  • 粉末状の金属などに高出力レーザーを照射し焼結させて形を作る(粉末成型)

など、さまざまです。

この中で現在所謂「3Dプリンター」として一般に広まっているのは、熱融解させた樹脂などを材料とする熱溶解積層方式となります。

溶かした材料をノズルの先端から噴出し、それを積層させて形を作るというもので、ソフトクリームを作る様なイメージです。

このノズル径の大きさがそのまま積層される材料の厚みになりますので、本体のノズル径の違いがそのまま出来上がり面の滑らかさや得意とする製品サイズの違いになります。

家庭用3Dプリンターの一般的なノズル径は0.2mm~0.05㎜となりますが、工業用3Dプリンターなどでは数センチ単位の物もあり、より大型の製造物に向いています。

3Dプリントの素材

家庭用の3Dプリンターで主に使われる材料は樹脂となります。

樹脂とはプラスチックの事で、一度固まった後で再度溶かす事が出来る熱可塑性と、固まると再度溶かせない熱硬化性があります。

この内3Dプリンターで使用されるのは熱可塑性樹脂となります。

光造形方式や粉末造形などでは熱可塑性樹脂以外の様々な材料を使用できますが、装置の価格が高かったり、装置内で数千度の温度が必要となるなど一般家庭向けにはなりません。

これらはどちらかというと企業が製造する方式となります。

 さらに現在研究が進んでいるガラスをプリントする技術など、今後様々な種類の素材を使用して好きな造形物を作る事が可能となっていくでしょう。

この様に、一般的に3Dプリンターで使用する材料と言えば熱可塑性樹脂となりますが、その中でも代表的なものはまずABS樹脂となります。

ABSは耐熱100度や高い耐性など樹脂加工品に必要な物性値のバランスが良く、柔軟性にも優れ、粘りが有るので落としても割れません。

カラーバリエーションも豊富かつ造形後の表面塗装や研磨も行える、と用途に合わせた加工性が高いのが魅力です。

その他そのABS樹脂にアクリルゴムを加えたASA樹脂は、ABSに対候性(天候変化などに対する物性値)を加え屋外用途の造形物に適した素材です。

元がABSなので同じくカラーバリエーションは豊富で、さまざまな造形物に適しています。

その他にも

  • PC-ABS      ABS樹脂にポリカーボネートを加え耐熱性・強度を高めた素材
    • PETG       ペットボトル製品によく使われるPETを改良した素材
    • PLA       天然由来の素材で地球環境に配慮されている
    • ポリプロピレン  安価で耐熱性に優れる
    • ポリウレタン   ABSのような質感にゴムの柔軟性を加えた素材
    • ポリカーボネート 透明性と自己消火性、耐衝撃性が非常に高い

と、多種多様な樹脂を使用することが出来ます。

さらに注目を集めているのがシリコン樹脂を使った3Dプリントです。

シリコン樹脂を用いた製品は、樹脂製などとは違い柔らかく柔軟性があり着色も可能、そして無臭な点も特徴で、厚みを変える事で硬さを調整できます。

このシリコンを使った3Dプリント製品に関しては医療現場の最先端でも利用されています。

患者さん本人の臓器をそのまま複製して手術前に確認したり、実際に手術の練習用としても使用可能です。

 これはデータさえあれば血管の1本1本まで再現できる3Dプリンターと、医療現場ではMRIなど画像診断を広く行うことでデータをすぐに用意できるという、双方の強みを上手く生かしていると言えるでしょう。

3Dプリントと似た光造形について

光造形とは紫外線をあてると固まる液状樹脂に紫外線レーザーをあてながら硬化させていく方法です。

原理としては3Dプリンターがノズルから出る材料を積層させる事と同様で

  1. 材料となる液状の光硬化樹脂を槽に入れる
  2. 指定場所に紫外線を当て1層目を硬化させる
  3. 硬化した層を1段下げて次の層を同様に硬化させる
  4. その工程を繰り返す

となり目的の造形物を完成させます。

光造形に使われる材料(アクリル)

光造形で使用されるアクリルは紫外線を当てることで硬化する液体素材で、素早く正確な造形を行いたい場合に適しています。

一方で耐久性や耐衝撃性はそこまで高くない為、長期的に使用する部品や衝撃を受けるような場所で使用することには向きません。

光造形に使われる材料(エポキシ樹脂)

エポキシ樹脂は熱硬化性樹脂に分類されます。非常に加工性が高く、成型後に追加工を行い目的の形に仕上げる事は容易です。

反面耐久性に難があり、太陽光で劣化するため屋外や長期間の使用、圧力が加わるような用途には不向きです。

その他造形の素材

その他3Dプリンターの素材として使われる金属には鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、チタン、クロムモリブデン鋼などさまざまな種類があります。

3Dプリンターで金属を加工する場合、製造方法としては各種金属粉末にレーザー等を照射し、一層ずつ溶融させながら成形していく粉末方式がメインとなります。

前述の通り、金属を溶かすという関係上、数千度の温度が必要になるので一般家庭で金属用3Dプリンターを使用することはあまり現実的ではありません。

ですが、同じく3Dプリンターで広く加工される樹脂製と比較した金属製品の特徴としては、その度と寸法精度の高さが挙げられます。

 3Dプリンターは何層も材料を積層する事になるので、切削加工など一般的な加工方法に比べ寸法精度が出にくく、また一体物ではない為強度も落ちる傾向にあります。

その為工業現場で3Dプリンターを使用し樹脂加工品を作成する場合、主に試作品として使用しますが、これは強度や加工時間、精度面の問題で、最終製品として市販される事はほぼありません。

ですが金属加工の分野においては、粉末成型で作成された製品は、車載部品や私達の生活で使用する各種製品の中にも組み込まれています。

3Dプリンターの材料となる金属の物性特性値を公表しており、多くの材料の特性値は従来の板材や鋳造材と同等となっています。

さらに粉末成型という造形方法の強度への影響は、引張強度・耐力・伸びといった機械的特性は鋳造品や鍛造品と同等であることが多く、場合によっては上回ることもある程です。

但し繰り返し応力を受けた場合の金属疲労の影響については他工法に比べて弱くなるとの指摘があります。

これは粉末成型時、高温で溶接される部分の疲労強度が弱い傾向にある為で、長期間にわたって使用する部品、過酷な環境で使用する部品には向かない可能性があります。

金属3Dプリンターに使われる材料(チタン)

代表的な金属材料としてチタンが有りますが、チタンは金属の中で中程度の強度と高い延性(伸びやすさ)を持ちます。

幅広い用途で使用され、例えば、航空機体などのエンジン部材や化学工業用機器、医療機器の一部などに使われています。

そのチタンを合金化した チタン合金は軽量で強度が強く、錆びにくいという特徴が有ります。

熱伝導率も小さく非磁性という特徴は、航空宇宙分野や医療分野、さらにモータースポーツ競技で需要が高く、複雑な形状や1品1様の製品を作成する際に大いに役立てられています。

金属3Dプリンターに使われる材料( アルミニウム)

Dプリンターで使用されるアルミニウムは、加工性や軽量性に優れたアルミニウムの特徴にシリコンとマグネシウムを加える事で強度を高めた合金となります。

特徴としては、

  • 薄くて複雑な形状の部品にも対応可能
  • 強度・硬度・力学的特性に優れる
  • 耐熱性が高い
  • 軽量性の必要な部品に使用可能
  • 作成後に追加工が可能

などです。

アルミニウムを用いるメリットとしては安価な材料コスト・軽量かつ高強度・耐食性に優れる、というものです。

これらの特徴はチタンと同様ですが、チタンが比較的高価なことがデメリットとなるのに対し、アルミニウムはチタンと比べ、やや強度や耐食性は落ちますが安価です。

また、最近ではガラスを材料にした3Dプリンターも発表されており、樹脂や金属以外の選択肢として注目されています。

従来のガラス加工では1600℃まで加熱・溶解したガラスを少しずつ冷却し切断して成形する方法が一般的です。

つまりガラスは融点が高く、また高温で機械的な特性を維持することが困難な材料として知られます。

その為3Dプリンターで成形しようとすると一度に積層できる量が限られ、自由な形成が出来ませんでした。

樹脂や金属製程の完成度は出ず、透明度や造形物の精度などの問題点を多く抱えていたのです。

この様に実用的な段階には至っていなかった点がガラスを使用した3Dプリンターが遅れていた大きな要因です。

ですがここ5年程発表されたガラス3Dプリンターは、デザインの複雑さ、正確性、強度、透明性が改善されつつあり、大きく話題となっています。

将来的には、縁日などで売られている様な透明で微細なガラス細工をスイッチ一つで作る事も可能になるのかもしれません。

「個人向け」豊富な加工オプションで自分だけのオリジナルを作る

これまで3Dプリンターについて大まかにご紹介してきましたが、広く市販されている製品の多くが樹脂を材料にしている点がお判り頂けたかと思います。

そして金属やシリコン、ガラスと言った材料を溶かすのに高温度が必要になるタイプの3Dプリンター本体を、個人で所有するのはあまり現実的では無いです。

また樹脂での制作に関しても、微細な加工ができる高性能なものは桁が1つ2つ変わってきますので、本当に自分が作りたい造形を出来るか、といった点は未知数と言えます。

さらに忘れてはならないのが3Dプリンターはあくまで加工の1段回目、その後の研磨や追加工、着色などの加工を行うことでより完成度が高まるという事です。

そこで追加工前提の設計をプロが行うことで、無用な工程を省き大幅なコストダウンを行うことも可能なのです。

その為にはそもそもの材料選定をどうするべきか、追加工をどの程度行うのか、加工オプションを使った製造方法のノウハウを持つスタッフに相談することが、より良い製品をより安価に制作する近道になるでしょう。

巷に溢れている様な廉価版の3Dプリンターでは到底出来ない様な微細な加工に、プロのノウハウを生かした追加工があなたの理想の1体の完成に大いに役立つはずです。

「法人向け」大型注文で制作コストを安価に製造できる

同様に、3Dプリンターで試作品や少ロットでの量産を検討されている企業にとっても、代行サービスは大きなメリットになります。3Dプリンターは多くの場合、1度に数個~10個単位の製品を製造できます。

その為一品物に強いイメージの有る3Dプリンターでも、注文数が増える事でボリュームメリットが出て、1個当たりの単価を大幅に下げる事が出来ます。

また大型の製品を作成する場合でも、細かいパーツに分けて作成し、完成後に組み立てて製造する方法や、パーツごとに樹脂や金属、異なるシリコンなど異なる材料で製造し、より完成品に近い試作品とすることもできます。

こうした柔軟さが有るのも、代行業として様々なタイプの3Dプリンターを保有し日々ノウハウを蓄積している専門業者ならではと言えます。

まとめ

以上3Dプリンターについて簡単にご説明してきましたが、3Dプリンターの技術革新は目覚ましく、今後さらに幅広い用途で利用可能になって行くことが予想されます。

もちろん市販される本体もより高性能化・低価格化していくでしょうが、より顕著なものは企業が保有する様な高性能・高機能・高価格帯のラインナップとなる事は間違いないと思われます。

実際に企業の持つ3Dプリンターは市販品とは「何でも出来る」のレベルが違う、という事を踏まえ、製造代行を依頼してみるのも良いでしょう。

また1台数千万円もする様な機械を揃える事は、余程の大企業でなければ難しい事ですので、試作品は製造代行業者に任せ、その分資金を量産に回す、といった方法も企業にとっては有効な選択肢となるでしょう。

是非その際は、業界最安値かつクオリティも保障された「格安3Dプリント出力サービス」をご検討頂ければ幸いです。